「日本の響き2」は、日本のわらべうたを題材とした「日本の響き1」より複雑に展開した手法で書かれています。
《相聞四首》は、フルートの前奏・間奏の入った、最大6声部になる構成です。日本語の語りの要素を生かしつつ、ヘテロフォニーやトーン・クラスターの効果を意識した作品です。万葉歌人の凄まじいまでの愛の情念が重層なア・カペラの響きにより深く心に染みわたります。また、《阿佐緒が歌によるコンポジション家毎に》では、宮城県出身の歌人・原 阿佐緒の歌集『死をみつめて』より「家毎に」をテキストとしています。演奏は、やや高度な技術が要求されます。