チェロやヴィオラ、ヴァイオリン、フルートなどで演奏されている、シューベルトの名曲「アルペジォーネ・ソナタ」が、ギターとピアノの対等なデュオとして全世界に向けて発表されます。

弓で弾くフレットの付いた6弦の楽器として発明されたアルペジォーネは、ギターと同一の調弦であり、実音も記譜より1オクターヴ低いことから、このソナタをギターとピアノの新しいデュオに編曲することは、極めて自然なことであると言えます。
弓で弾くための多くの持続音に対しては、原曲の良さを生かす新たなフレーズを書き加え、これまでの同シリーズと同様、ギターとピアノを対等に対話させ、協調させ、時に競い合わせて、それぞれの楽器の魅力を存分かつ効果的に引き出しています。また、繰り返しはすべて廃し、再現部もさらに発展した形で書かれているため、曲は力強く前進し、聴く者を引きつけて 離しません。
また、歌曲王と呼ばれるシューベルトの特徴を示す一作品として、最後の歌曲集「白鳥の歌」の中から、叙情的で流麗な旋律を持つ名曲「セレナーデ」が対等なデュオに編曲されています。
楽しく演奏でき、聴いて面白いと感じられるこれらの作品のうち、「アルペジォーネ・ソナタ」をコンサート用の新たなレパートリーとして、そして「セレナーデ」を気軽に演奏できる作品として、是非試奏されることをお薦めします。

収載曲